ONKAI 奈良県十津川村竹筒にある野外音響彫刻

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ONKAIサウンドアート・レジデンシー2026

第2回ONKAIフェスティバル、スペシャルゲスト 音無 史哉氏 インタビュー

音無 史哉氏 インタビュー
大学生・大学院生向け 音響彫刻「ONKAI」ワークショップ

音無:子供の時のエレクトーンやピアノとかから始まってバンドやったりしていて、シンセでちょっと変な音作るのが好きになって、シンセの先がないかなと思って見つけたのがコンピューター音楽なんです。数式で音を作るっていうのが全く知らない世界だったので、大学で学ぼうと思ったんです。

音無:慶應の藤沢キャンパス、SFCというところです。ちょっと変なコースというか面白い先生がたくさんおられて、その中にコンピュータ音楽があったんです。片や、熊野生まれということが影響している気もするのですが、日本の歴史も好きで、古事記に出てくるような場所を色々巡ったりもしてました。音好きと歴史好きがクロスしてきたっていう部分はありますね。

音無:そうです、新宮市です。育ったのは八王子ですけど、両親の実家が熊野で、夏とたまに冬も熊野に居るという感じで。夏休みの思い出が一番強いかもしれない。

音無:音自体がすごくシンセっぽいというか、電子音楽っぽくって魅力的だってずっと感じてて、コンピューター音楽で取り入れてみたかったんですけれども、それに良い録音を見つけることができなくて。雅楽は基本合奏なので、笙だけっていうのがなかなかないのです。じゃ自分で吹くしかないなと思って始めてみたらすごく面白くて、それに良い音を出すには雅楽をちゃんと追求しないとダメだと分かり。しかも雅楽は非常に奥深い世界なので、ずっと集中してやっているうちに、だんだんこうなってきたんです。後に素晴らしいコンピューター音楽のアーティスト達にも出会ってコラボレーションができるようになったんですが、そういう方々が笙に興味を持つのは自分もコンピュータ音楽をやっていたから非常によく分かるので、そこは雅楽だけやっていた場合とはちょっと違う視点なのかなと思います。

音無:はい、やってますよ。共同主宰している「花舞鳥歌風遊月響雅楽団」や、僕の師匠が代表の雅楽団体「豊遊会」や、ほかにもいろんな企画で。雅楽以外とは半々くらいですかね。

音無:青石(孔雀石=マラカイト)を水で擦りおろしてリードに塗っていきます。リードの隙間を埋めていくんです。15本全部をバランスよく良い音にするのは技術と根気がいりますが、理想を目指して自分でやってます。

音無:雅楽の中では琵琶と笙が大陸から日本に入ってきたころの形をよく残してると言われています。雅楽の管楽器の中では笙が一番大陸っぽい。逆に篳篥の旋律なんかは日本的です。

音無:ティム・ヘッカーはファンだったので、一緒にアルバム制作やワールドツアーができて嬉しいです。彼自身はアンビエントじゃなくてエクスペリメンタルだと言いますが。古くはブライアン・イーノからですね。

音無:実は以前にONKAIを作る場所を探していたルーカスさんと熊野でばったり会ったのがきっかけなんです。

音無:友達が熊野の古い建物を宿にするプロジェクトをやってたので、一緒に付き合ってよく遊びに行ってました。正確な場所は覚えてないんですけれども、熊野の山の方を車で走ってると、かつてアートフェスで知り合った遠藤水城さんが歩いてたんです。何やってるんですか、こんなところで、と尋ねたら、ルーカスさんを連れてきていて、こんなことをやるんだという話をされて。雅楽の音階をイメージしたようなことをやるよって言われて、じゃあ出来上がったら絶対なにかやるよって言って別れたんです。しばらく続報がなかったんで、これは止まったかな、どうなったのかなと思ってたんですが、出来たって聞いて。熊野には故郷意識のような強い思い入れもあるし、僕がやるしかないって感じでした。その時の写真もありますよ。

音無:2016年ころだったと思います。

音無:雅楽でも、こう演奏するとその場所にどうなじむのかと、結構そういう経験がいっぱいあって。伝統的な雅楽の面白さを引き出しながら、建築空間と響き合うのがいいなって思います。あとは、そもそも笙の持ってる音色と建築との響き合いを即興的に生み出せればなっていうのもあります。

音無:やっぱり出自がコンピューター音楽やバンドなどですからね。

音無:ジャンルで言えばはそうですね。それらを繋げられるのが笙のツーっていう音なんだと思うのです。笙の音でどこまで繋がるのか・・

〔2026/8/9〕